53.Chiesa di San Pietro in Montorio サン・ピエトロ・イン・モントーリオ教会

Chiesa di San Pietro in Montorio
サン・ピエトロ・イン・モントーリオ教会

Via di S. Pietro in Montorio, 2, 00153 Roma RM,

月曜定休 8時30分~12時00分 15時00分~16時00分
http://www.sanpietroinmontorio.it/

外観
館内図

9世紀頃に創建され、15世紀の後半にスペイン王フェルディナンドと王妃イザベラによって立て直された。
内部は単廊式。ライモンディ礼拝堂は左側❾
中庭にはブラマンテのテンピエット⓬

ライモンディ礼拝堂 Cappella Raymondi

Chiesa di San Pietro in Montorio
Chiesa di San Pietro in Montorio
ICG/Calcografia; campionario 131 Identificazione: CAPPELLA RAYMONDI IN S. PIETRO IN MONTORIO A ROMA : VEDUTA FRONTALE Titolo proprio: CAPPELLA ET ALTARE NELLA CHIESA DI S.PIETRO MONTORIO

ライモンディ礼拝堂
1638-48
ジェノバの貴族マルチェロ ライモンディのために建てられた、アッシジの聖フランシスコに捧げられた礼拝堂。
《聖フランチェスコの法悦》を表わす浮彫を納める祭壇と、両脇の壁につけられた2つの墓、そして《聖フランチェスコの昇天》を中心とするフレスコ画とストウッコによる天井装飾とから成っている。こうした礼拝堂装飾の実際の仕事は、この種の他の仕事と同様に弟子の手でなされており、そのため個々の作品の質はまちまちである。しかしながら、全体は完壁に調和して、ベルニーニのアイディアを見事に実現している。
ベルニーニがここで意図したのは、礼拝堂全体をあらゆる意味で調和のとれた統一体にすること、そしてそれを聖フランチェスコの神秘劇の劇場にすることだったといえる。彼は注意深く各部と全体のバランスを考え、我々の注意が祭壇の《聖フランチェスコの法悦》を表わす浮彫に無埋なく集中するように礼拝堂を設計している。そしてその浮彫を壁龕に入れるとともに、その左上方に窓を切って、浮彫を照らす光源としている。ベルニーニはすでに聖女ビビアーナの祭壇において同じような試みをしているが、ここでは隠された光源から入る光は完全に統御され、前者の場合よりも直接的に、そしてより効果的に用いられている。なお浮彫が初めから左上方の光を前提として制作されたことは、その構図を見れぱ明らかである。またこの左上方からの光は、浮彫全体に凸型のゆるいカーヴをつけるという独創的な試みによって、一層その効果を高めている。つまりこうした試みの結果、この浮彫は彫刻というよりも光と陰から成る類稀な絵画のように見えるのである。いいかえれぱ、この礼拝堂の主役は光そのものだということだ。当時聖フランチェスコの法悦は彼の聖痕と同一視され、その聖痕は神の光によって顕現したと信じられていた。したがってベルニーニが隠された窓から招じ入れた光は、この礼拝堂における視覚上の主役であると同時に、聖フランチェスコの神秘劇の真の主役たる神の光でもあったわけである。
このライモンディ礼拝堂について、パッセリは「彼はいつもどおりの特異な才能によって、奇妙な新しさを建築に導入した」と述べている。反ベルニーニ感情の強いパッセリも、この礼拝堂の「新しさ」を認めているわけである。その「新しさ」とは、一言でいえぱ、彫刻と絵画を建築に融和させた点にあるといえる。いいかえるならば、建築空間を一つの劇場とみなし、その中で建築と彫刻と絵画とを融合させて演劇に比せられるような総合的作品を作ろうとしたのである。こうした意図をベルニーニ自身が述べた言葉は伝わっていないが、次のバルディヌッチの言葉は、ベルニーニのそれを反映しているとみてよいであろう。すなわち、「彼は全体が一つの美しい融合体をなすように建築を彫刻と絵画とに結びつけた最初の美術家である、と広く信じられている」。
このように、ベルニーニは建築と彫刻と絵画とから成る一つの総合的作品をめざしたが、それはさまざまな素材や形態、そして光と色彩とが互いに響き合い、融け合うイリュージョンの世界である。こうした総合的視覚芸術の世界が、ベルニーニの演劇への傾倒と深く関係し、また彼の時代のスペクタクルと演劇の体験に根ざしていることは、誰の目にも明らかであろう。ライモンディ礼拝堂は、ベルニーニのこうした意図を実現した最初の作品なのである。

祭壇画は、フランチェスコ・バラッタ作の「聖フランシスコのエクスタシー」 の浅浮き彫りで、慎重に配置された 2 つの側窓から照らされています。

Francesco Raimondi / Chiesa di San Pietro in Montorio
Girolamo Raimondi / Chiesa di San Pietro in Montorio
ICG/Calcografia; campionario 131 Identificazione: CAPPELLA RAYMONDI IN S. PIETRO IN MONTORIO A ROMA : PARETE DESTRA Titolo proprio: FIANCO DELLA CAPPELLA DE SIGNORI RAIMONDI NELLA CHIESA ..

側壁には、デザインが似た 2 つの魅力的な大理石の記念碑があります。それぞれの頭の丸い龕には肖像画の胸像があり、その上に家紋が描かれています。その下にはしだれとして一対のプティを備えた台座があり、その下には石棺があります。左手の記念碑は本を読んでいるフランチェスコ・ライモンディの記念碑で、右手の記念碑はジローラモ・ライモンディの記念碑で、礼拝堂に入ってくる訪問者に向けて歓迎の視線を向けて、彼の魂のために祈ってほしいと願っています。
名前が不明瞭、wikiは逆。

Santa Maria in Trastevere
Museum der Bildenden Kunste (Lipsia)